2003年の7月か8月、車に乗っているとき、偶然聞いたFM山陰の地域ニュースで、全国各地の川をまわっているアウトドアライターの本が出版され、その本の中で高津川が日本一に選定されたということを知った。そのときメモをとったわけではないのではっきりとは覚えていなかったが、先日、友人の「ドラマーリエ」が、その本を購入したということをホームページで知り、早速、私も買いに行った。
その本は『日本の名河川を歩く』天野礼子著 講談社880円である。その中で、高津川のことを本当によく書いてくれている。
近年、「天然アユの遡上する山陰(原文では隠)の清流」として名を上げてきた高津川は、流程81キロメートルの中型河川だが、わが国ではもう絶滅寸前となった「ダムのない自然河川」である。流れは、六日市町を源流とする本流と、本流とほぼ同規模で、西中国山地の広島県の最高峰・恐羅漢山(1346メートル)を源流とする匹見川からなる。・・・・・・
日本の中にはたくさんの名河川がある中で堂々の1位というすごい結果である。選定方法は各種項目が設けられていて、それぞれ採点され、その合計点で全国の川に順位がつくというもの。項目の中には、ダムがないか、とか、天然アユが遡上してくるか、カヌーで下れるか、川漁師がいるか、水質などなど。
ホームページを検索すると2001年のデータではあるが、高津川の水質は中国地方1位、全国でも10位という本当に綺麗な川ということが立証されている。私自身、近くにあるだけに、そんな貴重な清流であるということを意識せずにいたのも事実。清流イコール四万十川(高知)というイメージができあがっていた。清流イコール高津川と全国の人が思ってくれるきっかけになる今回の出版だったのではないかと思う。
そこで、実際の高津川をじっくり見てみたいと思い、時間があった10月12日に自転車で河口からゆっくり上ってみることにした。前日にフォールディングカヤックを購入したので、どの辺りから下れるかを調査するという意味もあった。
『高津川を上る』