高津川を上る
津和野川編U

津和野〜吹野
2006.3.4
 息子たちは朝から友達の家に遊びにいったので、今日は先週に続き、高津川を上る津和野川編をすることにした。天気がいいということもあって、11時前に家をスタートして、昼食も外で食べることにした。MTBで山を走り、山で昼食をとるというのが遠足のようでなんとも気持ちがいいのだ。
 今日は、先週の続きということで、津和野の道の駅まで車で1時間近くかけて行き、そこからスタートである。名賀方面か、畑迫方面か直前まで決めていなかったが、川が分かれているところで、なんとなく畑迫方面(津和野川)に向かって進んでいた。
 橋があると、その橋の上に行き、川の様子を見てみた。最初の橋では、なんと橋の上の水は凍っていた。スタートのときに先週の方が暖かいように感じたが、その感覚は正しかったのだ。

   

 橋から川を見ると、思った以上に水量がある。雪どけの水が出ているからでなのだろう。道沿いのあるバス停の表示を見ると、すごい地名が・・・「戦」というところだ。すごい〜。
 遠くの山にはうっすらと雪をかぶっていた。今日はとてもいい天気なのだが、そういえば昨日は雪が降った。この辺も今は雪がないが、昨日はきっとあったのだろうと思う。

    

 ところどころに水門がある。その水門の上にはちょっとした池のように水がたまっている。そういうところには決まって水鳥がいた。鷺がいたのだが、そこで、写真を撮ろうとMTBをとめてカメラを構えたら飛び立っていった。

  

 橋の一つに「山入橋」という橋があった。ストレートな名前だ。ここから見た川の景色は両側に木が生い茂り、河川工事をしていない頃の川というのはこんな感じだったのかもと想像させてくれるようだった。私自身は山奥以外で河川工事をしていない、本当に自然の川の表情というのはそんなには見たことがない。英国へ行ったときに見た平地を流れる自然の川に少なからずショックを覚えたのを思い出す。そうかあ〜川って人が手を入れないとこういう感じで流れているんだ。と、妙に感心し、そして、日本にはもうそんな川はほとんど残っていないということに対してショックを覚えたのだ。
 ここのあたりの津和野川は、河川工事をしてはいるが、その雰囲気は自然に近い感じで残っているところがある。

  

 畑迫小のある集落へ入ってきた。以前一度だけ体操の指導をしに畑迫小に来たことがある。ここも、真砂小と同じく子どもたちの人数が減っている小規模校だ。それでも、体育館はとても立派で、地域の方の集いの場としては重要な役割をしているということだ。
 畑迫小に近づくころ、川がなんとなく透明度が落ちているように感じていたのだが、その原因が小学校の横の支流にあることが分かった。どうも、川上で工事をしているようなのだ。その支流はドロ色の川が流れていた。

    

 畑迫には意外に広い畑や田んぼがあった。大好きな松山千春の歌「果てしない〜大空と〜広い大地のその中で〜」という歌を思わず口づさんでいた。まあ、この歌は北海道の友人に送った歌ということなので、スケールは比べ物にはならないとは思うが・・・・。町中の道と違ってこうした田舎道では歌を歌いながらMTBで走っても全然平気。童心にもどれるひと時かも。
 堀庭園が近いので、目的とはちょっと違うが、寄ってみることにした。堀庭園はこのあたりでは有名で、それはそれは見事な紅葉を見ることができる庭園である。ただ、季節が全然違うので外から見るだけで、Uターンをした。堀庭園の手前に昔は学校だったのだろうなあ〜と思われる建物がそのまま放置されていた。表からだと、まだしっかりしているように見えたのだが、横の道を通って、裏側を見てみると、崩壊寸前。朽ちていくのも時間の問題といった感じだった。家がこうして崩れていくというのは“悲しさ”を感じる。きっと昔はここで多くの子どもたちが楽しく勉強したり泣いたり笑ったりしていたのだろうに・・・などと、そんなことまで想像してしまうからだ。

     
 

 ちょうど時間もいいので昼食にすることにした。川が見え、そして太陽があたり、そして幹線道路からあまり目立たないような場所を探す。少し探したが、その条件にあう場所があったので、腰掛けて昼食をとった。こうして、太陽のもとのんびりしながら昼食をとるというのが、なんとも贅沢な気持ちになれて好きなのだ。

 

 昼食をとったあたりの川はところどころ淵があり、エメラルドグリーンに近いような幻想的な色をしていた。堀庭園を少しもどったところに川の本流沿いの道が続いている。そこを上っていった。だんだん川の表情が山の中の川といった感じになってきた。このあたりは木毛というところらしい。

    

 少し行くと、再び水がにごってきた。どうも、ここでも河川改修をしているらしい。本当に必要な工事ならいいのだが・・・。ここは、工事用の道路であるため、舗装をしておらず、グレートジャーニー初のどろどろ道走破。タイヤにもドロ、フレームにもドロ。ズボンや服にもドロがはねてつくという悲惨な状態になった。しかも、途中でその道も行き止まり。工事車両だけが入れるような道になっていた。仕方がないので、引き返した。引き返す途中に川に下りれるような道があったので、グレートジャーニーごと、川に入りそこで、少し乗ってドロを落とした。こういう経験もなかなか面白い。川の中(コンクリートの川底)を自転車に乗るなど、めったにできないことだ。そのお陰で、少しは綺麗になった。迂回路を探すと、川からはちょっと離れるけれど、あったので、その道を行く。

   

 迂回路を抜けると、県道124号線に出た。途中その道からちょっと離れたところに、岡熊臣という国学者の旧宅もあり、そこへも寄ってみた。茅葺屋根の建物でいい雰囲気だった。

     

 迂回路を通っている間に、実は津和野川の本流からはそれて、吹野川という支流へ入っていた。地図を持ってきていなかったので、(反省)津和野川と思って進んでいた。随分進んだところに橋があり、その橋に「吹野川」と書かれてい気がついたのだ。まあ、そんなことはOKということで、そのまま、吹野川を上ることにした。途中道は、随分川から離れるので、土手の未舗装の道を行く。MTBなので少々ワイルドな乗り方でも平気だ。橋を渡るとき、ふと下を見るとカモの親子?が悠然と浮かんでいた。

    

 いよいよ、道は登山道のようになっていき、MTBのギヤで一番軽くしてやっと上れるような感じになってきた。道もぬれてべちょべちょのようになり、ドロがはねる。川は滝なども現れてきて、道はもっと険しくなっていく、そんな感じのところだった。時間のこともあるし、水源までまだ距離もありそうなので、残念だが今日は、ここまで、山道の途中というなんとも、中途半端な今回の終わり方である。次回は、本格的に登山でもするつもりでないと水源まではいけそうもない。気合を入れて次回挑戦だ。
ここまでが、25.59キロ。

    


    

行きは景色を見ながら、のんびりのんびり走行したが、帰りはトレーニングのつもりで、道の駅まで、とばして帰った。
 本日の走行距離 43.16キロ

















『高津川を上る』