高津川を上るV
2004.1.5
 少々寒いが気持ちいい天気なので運動がてらに『高津川を上る』の続きをした。今回で3回目。前回日原道の駅が10月19日、紅葉前の秋の風景の中だったが、今回は冬の高津川である。
 前回日原の道の駅まで来たので、そこまでは車に自転車を積み行く。道の駅からサイクリングスタートである。夏のように喉が渇くということはないが、用心のため曽庭橋に、500mlペットボトルのスポーツ飲料を1本購入した。時間は午後2時前だった。
 道の駅をスタートして、最初は9号線を上っていく。できるだけ川に沿って走りたいので、土手の道に入りちょっと行くと曽庭橋があった。そこから、9号線の対岸の土手を走ることにして、その橋を渡った。対岸は舗装されておらず、新鮮。私の自転車はスリックタイヤであるが、1.75インチと太いので、スピードは出にくいがこうした未舗装の道でもまあ大丈夫である。

砂利道だ〜 オフロード感覚! 山口線の下

 山口線の線路の下を通り、日原の町へと近づいていく。土手も舗装道路になり、さらに進む。日原中日原中学校学校が見えて来た。このあたりも高津川の流れはとてもきれいだ。普段は9号線を通っているのでこの道はほとんど通ったことがないが、自転車でいくなら丁度いい感じの道である。ほとんど車は通らないし、川のすぐ近くを通っているので気持ちもいい。日原中学校の横には町営の体育館もある。
 そこをすぎると、日原の町に入っていく。川べりの道は歩行者と自転車の専用の『高津川ウォーキングロード』になる。昔の町の雰囲気がちらほらとしてくる。時代を感じる倉などもあった。高津川は鮎が獲れることで有名であるが、ここ日原の鮎もいい。鮎のモニュメントがそのウォーキングロードにできていた。

ウォーキングロード歴史を感じさせる倉鮎のモニュメント山村開発センター

 日原小学校を更に進むと、日原町山村開発センターがある。ここは、益田教育サークルを始める前、六日市と益田の中間地点ということで、当時左鐙小の広中さんのお世話で、合同でサークルをしていたところである。あれからもう7年過ぎたのだ。早い〜。
ここも砂利道 高津川は小学校の前のところで大きく二つに分かれている。一方は六日市方面へ(高津川)。もう一方は津和野方面へと上っていくのである(津和野川)。津和野川方向にも行ってみたいが、高津川の源流に到着した後に挑戦したいと思う。
 山村開発センターの前の道を行くと再び舗装路と未舗装の土手に別れていた。迷わず未舗装の土手を行く。初めて通る道で面白い。
 だが、少し行くとその道と舗装路は再び一つになった。ここからは国道187号線である。昔は187(日原発電所いやな線)とi言われるぐらい、道がくねくねして車で運転するのがいやになるような国道だったのであるが、現在はいい道になっている。また、187号を今では(人・花ライン)と呼んでいる。まあ、そう呼んでもいいように道は確かに運転しやすくなっている。
 山の斜面に日原発電所が見えてくる。調べてみると、高津川流域に水力発電所は5ケ所あるが、これらはいずれも上流地点にある取水堰から高度差のある下流地点まで水路を引き、その落差を利用した発電(水路式発電)を行なっているそうである。昭和13年にこの日原発電所ができているということであるから当時ダムを造らずにこうした方法で発電所を建設したおかげで、今ダムのない一級河川として高津川が脚光をあびることになったのだ。ダムを造るのに比べると環境に優しい発電方式といえる。ただ、ダムを造って発電するよりも規模は小さくなるのではあるが・・・。
 その発電所を過ぎると、今度は187号線(バイパス)から別れ、円の谷に向かう道(旧国道)が表れた。きれい〜!落ち着く〜見よ!この水の透明度ここも迷わず円の谷方面に向かう。バイパスは川沿いではなく、トンネルを通る道であるので、できるだけ、高津川に沿って進むことにしたのである。その道を下り右手を見ると、とてもきれいな河原が見えてきた。休憩がてらにその河原に下りてみる。そこは、上から見た以上に美しく、見ているだけで、気持ちが落ち着いてくるようなところだった。特に水の透明度は抜群で、川の中の石が一つ一つはっきりと見える。
 再び走り出したが、この道は、バイパスができたおかげで地元の人専用道といった感じで車の通りはほとんどない。道幅は狭いが、まるで、自転車専用道とでもいえるぐらいゆったりとした気分で進むことができた。いい雰囲気の道だ。バイパスはショートカットをしているため、どうしても傾斜は急なところが出てくる。車は傾斜が急でもそれほど関係ないので最短距離を選ぶのは当然なのであるが、これが、自転車乗りにとっては結構きつい。旧道は、くねくねはしているものの、川の流れに沿ったところが多く、滝でもないかぎり、そんなに傾斜はきついところはなく、サイクリングロードとして適していると思う。自転車で行くなら旧道。これが正解。

いい雰囲気の道このトンネル見覚えが・・ここからの眺めも最高この風景もいい晩越峠

 急な曲がり角の所にトンネルが見えて来た。不意に昔のことを思い出した。大学時代だったかもしれないが、車で六日市方面に行ったことがあったが、そのときに危ないトンネルがあったということを思い出したのだ。きっと、その危険なトンネルがここだと思う。いや、間違いない。当時「いやな線」と言われていたのもうなづける。
 ただ、こうして、ゆっくり自転車で通ると、とても雰囲気のあるいいトンネルに思えてくる。確かに車で通るのは危険だが・・・。トンネルを抜けたところから見える高津川の風景もとてもいい感じだ。朽ちかけた木に「平家伝説の地 晩越峠」と書いてあった。
 この辺りまでくると、どこを見て軍馬谷軍馬谷Aも高津川は絵になる。
 再び現在の187号線に合流して、大きな道を進む。今度は大きな看板が、「平家伝説の地 軍馬谷」である。逃げてきた平家一門がこの平らな石のところで、一夜を明立派な石積みかしたという記述があった。
 今度は、左手に石積みの棚田が見えて来た。突然ここにだけ、こんな立派な石積みがあるのが不思議な感じがする。それにしてもしっかりした石積みである。何か言い伝えかなにかあるのかも。思わず写真を撮った。
 大魚トンネル横に旧道があったので、ここを進む。川自体は美しいのであるが、人が朽ちたつり橋あまり通らない死角になっているからであろう、河原や道端にゴミが目立った。悲しい気持ちと同時に腹立たしい気持ちになった。その道には朽ちたつり橋があった。危険なので現在は使用不可となってい左鐙小学校た。
 再び187号線を進むと、今度は左鐙へ下りる道があった。こちらが旧道で、川沿いを通っているので下りてみた。左鐙小学校が見えて来た。この学校は、とんがり屋根がシンボルのかわいい校舎で、国道からもよく見える。先ほど紹介した広中さんが勤めていた学校である。ここでも、何度かサークルをしたことがある。
 左鐙の町を抜け、旧道を進むと、187号線が通っている万瀬橋が見えて来た。この橋のあたりの景色もいい。本日のベストシーンかな?まあ、本日のルートはいたるところにきれいな箇所があったので、ここ!っていうのはなかなか難しかったのではあるが。

左鐙本日のベストシーン

 187号を更に上っていく。ここらあたりの斜面はコンクリートで覆われてがけ崩れを防止しているのであるが、その横に一般の人も登れるような階段がところどころにできていた。山菜とりの人たちのため民家の庭に立派な松がにわざわざ作ったのかもしれない。立ち入り禁止の看板も何もない。それどころか、落下防止のためにきちんと手すりなども設置してあった。
 柿木村に入る。随分と上って来たものだ。立派な松が見えて来た。この松、なんと一般の家庭の庭にはえていた。何か珍しい感じがした。可部橋
 可部橋から見る高津川の景色もとても綺麗だ。以前この先にもう一つ橋があったように思う・・・・しかし、現在はない。取り壊したのであろうか?まあ、そのおかげで、ここからの景色は格段によくなった。
 その橋を渡ると、ちょっとおしゃれな喫茶店が見えてくる。本日はやっていないかも?思えるぐらい静かだった。時間のこともあるので、よらずに進む。
喫茶店 できるだけ、川べりを走ろうと思い、土手の道を行くが、途中で道がなくなっていた。道ではないところを自転車を押しながら進み、再び187号線へ出た。少し行くと下須のパーキングエリアがあった。時間は午後3時40分を過ぎていた。暗くなって国道を通るのは危険なので、本日はここまでとした。次回はここに車を停めて先に進むことができるということもあった。サイクルコンピューターは21キロを指していた。帰りは旧道を通らず、ずっと大きな道を通った。
下須パーキングエリアご褒美だ〜 日原の道の駅についたのは、4時35分だった。帰りは新道だったので、距離もショートカットしているため17キロ。下りだったため、少々身体が冷えたので、暖かいコーヒーと肉まんを売店で購入して食べた。今日のご褒美といったところかな。

 本日の走行距離 38.14km













『高津川を上る』