高津川を上る
匹見川編V

広瀬〜匹見
2005.10.16
 彼岸花が咲き乱れる匹見川を上ってからおよそ一ヶ月たった。紅葉にはまだ早いけれど、セイタカアワダチ草やススキなどが秋の景色を演出しているようだった。匹見川もここまで上ってくると、どこを見ても山水画のようで美しい。綺麗だ〜と思うたびに写真を撮っているのであるが、気がつかないうちに、相当な数になっている。デジカメでよかった〜と思う。これが、フィルム式なら、いくらあっても足りない。
 さて、今回は、広瀬からスタートだ。自宅から広瀬までどのルートで行くか迷ったが、真砂から澄川に抜ける道を選んだ。この道はすごく狭いし、くねくねしている、しかも谷の上を通っているのであまりメジャーな道ではない。しかし、距離的には断然こちらが近い。帰りに美都のサッカー場に息子を迎えにいくということもあり、今回はこの道を選んだのだ。実際通ってみて、以前の記憶どおり、やはりそうとう大変な道ではある。が、何事もなく無事広瀬に到着。広瀬の集会所に車を停め、グレートジャーニーに乗りスタートである。
 今日はぽかぽか陽気のサイクリング日和だ。

   

 ロードバイクに乗ってトレーニングするときとは全然違い、この高津川を上るシリーズは本当にのんびり進む。景色をしっかり眺めながらいい気持ちでのサイクリングである。トンネルがあり、ショートカットしているような場所も、できるだけ川沿いの旧道を進むようにしている。そういうところは概していい景色が多い。和又トンネルのところも旧道を進んだ。途中、標識に車は通り抜けできませんというものがあったが、自転車は気楽だ。もし、通れなかったら担いで歩くことができる。

   

 旧道を選んで正解。雰囲気のある風景がいっぱいだった。バイパスにつながるところは鎖がはってあり、確かに車での通行は不可能であったが、自転車はよいしょっと担いだら全然平気だった。台風の時の爪跡がここにもあった。やはり、ガードレールまで水がきていたことを物語る草や木切れがひっかかっていた。

   

    

  

 匹見の町に近づいてきた。やはりここらあたりからだんだん両岸がコンクリートで町中の川という表情になっていった。生活をする場所なのだがら、水害対策が一番重要なのはわかるけれども、もう少し工夫できないのかなあ〜とちょっぴり残念に思う。コンクリートで固めるにしても、自然の雰囲気をどうにかして残す方法は考えられないのかと思う。日本の川はだいだいこういう感じでコンクリートで両岸を固めている。私も、それが当たり前のように思っていたが、英国に行ったとき、自然のままの川の姿を見て、日本には自然のままの川なんて、源流に近い山奥に行かないとないなあと痛感したが、そんなことを思い出した。まあ、それでも全体的に考えると匹見川は日本の中では、まだ自然が多く残っている川といえる。

   

 匹見の町中に入る。かわいい感じの中学校。川岸に並ぶ、昔ながらの街並み、旧町役場、小学校など、一通り見て回った。まだ、温泉やメイズなどもあるが、それは、今度、裏匹見峡に行くときによることにして、今回は表匹見峡方面に自転車を進めた。

   

 久々に未舗装の川沿いの道があったので、そこを通る。MTBならでは、こういう道でもずんずん進む。
 土手の道には左がススキ、右がセイタカアワダチソウというように勢力争いをしていた。セイタカアワダチソウは勢力を伸ばすために、毒素を地中にまき、他の植物を枯らすというようなことを聞いたことがあるが、たしかに、この草の勢いはすごい。

   

 同じ匹見川でも流れる場所によって、川にある石の色が違う。白い石が多いのであるが、匹見の町を抜けると少しの区間赤い石が多い場所があった。これはこれで、綺麗。

    

 匹見発電所が見えてきた。ここも、豊川発電所、澄川発電所、日原発電所と同じ水路式ダムによって発電しているところである。町を抜けたので、川の表情が、再び山水画のようになってきた。もう少し行くと表匹見峡である。しかし、息子の迎えの時間のこともあり、今回は短い「高津川を上る」だったが、このあたりで終了とした。サイクルコンピューターは12.54キロをさしていた。今回もとても綺麗だし、マイナスイオンたっぷりといった道をサイクリングでき、リフレッシュできた。次回は、紅葉の時期に来てみたいなあ〜と思った。
 広瀬までの道はトンネルなども通り今度はただひたすら帰る。行きは1時間ちょっとかけて進んだ道を25分ぐらいで到着。
 ここで、再びグレートジャーニーを車に乗せ、澄川〜真砂線を進む。帰りは2台の車と、集団でツーリングだと思うが、大きなバイク20台ぐらいとすれ違った。

  

本日の走行距離 20.77キロ


















『高津川を上る』