高津川を上るX
匹見川編

道川〜鍋滝峠 (赤谷川)
2005.11.28
 学習発表会の代休の月曜日。天気もいいので、こういう日は家でじっとしているのはもったいない。ということで、『高津川を上る』の続きをすることにした。いよいよ水源に近いコースになるということで、ちょっと余裕をもって、コンビニでサンドイッチとおにぎりを購入して昼前に前回のゴール道川に向かった。前回は紅葉が始まったころの匹見峡だったが、今回は紅葉もほとんど終わりに近い状態。枯葉の積もる道を進むといったツーリングとなった。
 前回のゴール地点の下道川上集会所あたりに到着。車からグレートジャーニーを降ろし、スタート。前回の黄色やオレンジ色の山々の雰囲気は薄れ、どことなく灰色っぽい冬の山の雰囲気に近づいていた。道川小学校までは川よりもだいぶ高い位置を道が走っている。まだまだ水量も多い。道川小学校の横の橋から見る匹見川の景色はなかなか、以前ロードバイクで美都側から来たことがあり、そのときに、綺麗だなあと感心した場所だ。

   

 道川小の前でニ方向からの川が一つに合わさっている。一つは八幡原高原方面からの匹見川、一つは金城方面(鍋滝峠方面)から流れている赤谷川だ。地図で見るとどちらも同じぐらいの距離ではあるが、まだ通ったことがない赤谷川へ向かうことにした。そのつもりで、すぐ横の橋を渡っていったのだが、すぐに行き止まり。地図に出ている道はもう少し美都側の模様。引き返して191号線を美都に向かう。すると、少し行くと旧道とバイパスに分かれていた。迷わず旧道。以前にも書いたが、自転車は断然旧道がいい。道幅は狭いが、雰囲気や急な傾斜も少ないし、車も少ない。気持ちよく走れるのだ。

   

  

 高津川の河口から考えると、もう随分上流のはずなのだが、赤谷川に入ってもまだ、まだ水量はある。そして、透明度も抜群。

   

 バイパスの高架の下を通る旧道。旧道はバイパスとは時間の流れが違うのでは?と思えるほどのどかで、結局車には一台もすれ違うことがなかった。

  

 途中には、ログハウスか何かを建てていた。こういうところはログハウスはきっとよく似合う。

    

 ロードバイクの姿勢になれたからだろうか?それともポジショニングが違うのか、最近はグレートジャーニーに乗ると少しではあるが、膝が痛くなることがある。その予防のため、今日はいつもより少しサドルの高さを下げて出発した。そのお陰かどうかははっきりしないけれど、膝はなんとか無事。ロードバイクでは膝が痛いという感じはないのだけれど・・・。

 

 車は通らない、人も通らない自然の中の小道。美しいのは美しいのだけれど、ひとけが無いというのは、やはり、どことなくさびしい感じもする。自転車なので、無音で進む、そのためか、小鳥なども、自転車が真横に来るぐらいになってやっと反応して飛び立っていく。事前に私がその小鳥などを確認していればいいのだが、確認していないと、突然ばたばたと小鳥が飛び立っていくのだ。これが、結構ドキッとして心臓に悪い。そして、今日一番の怖いものを発見。案山子のつもりだろうが、あまりにもリアルすぎる。まるで、処刑されている人のよう・・・。怖いよ〜・・・昼間でよかった〜。

    

 そんな怖いものを見つけて少し進むと轟音が・・・一瞬滝の音?と思ったが、そこには小さなダムがあった。農業用水のためではあるだろうが、そこから下に落ちる水の音は車など他の音が聞こえないだけに大きく響いていた。そのダムの上から流れ落ちる水を見ていると、ここでも恐怖に似た感覚を持った。

   

 少し進むと、今度は一部鉄骨ではあるが、ほとんどが木でできた橋が見えてきた。こういう雰囲気のある橋には行ってみたくなる。しかし、その木を見ると朽ち果てているのではないか?と思えるほど古かった。おそるおそる、体重をかけずに落ちないことを確かめながら進んだ。結果的には全然大丈夫だったのだが、見た目はいかにも落ちそうな橋だった。ここでも怖い経験。でも、この橋から見える川の表情はとても素敵だった。
 ツールドフランス7連覇のランス・アームストロングの本に時々、生きていると実感をするために、高いところから川に向かって飛び込むということを紹介してあったが、怖い経験とか、危ない経験をすると、その恐怖から解放されたとき、生きているという実感が確かに持てそうだなあと思った。今日のこのプチ怖い体験でも生きているという感じがした。

  

 川の表情がちょっとずつ変わってきている。渓流といった感じだ。昼の1時をすぎたので、ここらで昼食をとることにした。出発時にコンビニで購入していたおにぎりとサンドイッチを食べた。こうして、太陽の光が降り注ぐ川べりでせせらぎの音を聞きながら食事をするというのは、本当に気持ちいい。贅沢な気分になる。食べ終わって少し横になった。横になったときに見える空が綺麗だったので、写真に撮った。

   

 先に進む。川は随分と細くなってきた。それでも、ところどころ水がたまっているようなところがあり水量は結構ある。

  

 いよいよ水源に近くなるか?とおもって期待しながら進んでいるとショックな光景が・・・なんと、こんなところでコンクリートの3面張りの川になっているではないか!なぜ、ここにこんなことをする必要があるのか??と理解に苦しむ。工事のための工事だったのではないか!と憤りを感じた。

 それでも、3面張りは少しの区間だけで、すぐにまた、もとの綺麗な川にもどっていた。ほっと一安心。(ずっと3面張りだったら怒り爆発だった)

   

 そして、ついに、ついに水源?と思われる箇所に到着。浜田市との境である、鍋滝峠。ここの少し手前のところで、水の流れが止まり、湿った土地だけになっていた。ひょっとしたら、もっと上には水があるのかもしれないが、一応ここを水源として、この赤谷川編を終了することにした。14時10分。
 この峠を下ると金城に向かうと思うと不思議な感じがした。また、島根県と彫ってある石の標識もあった。下道川上の集会所からだいたい18キロぐらいの距離である。

   

   

 ここらあたりは標高700メートルと地図には書いてあった。私のプロトレックは気圧で計測するものなので、そのときの天候等で左右されるのだが、このとき標高790メートルを標示していた。
 ここからは道川まで下り、ウインドブレーカーを着て下った。11月下旬にしては暖かい日なのだが、それでもやはり下りはちょっと寒かった。

 

 今日も、気持ちいいツーリングになった。費用はかからない、手軽、健康にいい。みなさんも是非サイクリングを!
本日の走行距離 33.43キロ
 道川あたりはもう紅葉はほとんど終わりだったのだが、美都辺りはまだ、綺麗なところがあった。
次回は、道川から八幡高原方面へ行こうかな。













『高津川を上る』