高津川を上る
匹見川編Y

道川〜奥匹見峡 (匹見川)
2006.10.21
 今日も自転車日より。午後、『高津川を上る』の続きをしようと考えたのだが、前回で福川川は終了してる。まだ、残っている高津川の支流というと・・・表匹見峡、奥匹見峡、いつもロードバイクでトレーニングしている傾成峠方面の白上川、津和野の名賀川・・・。迷ったが、大きな滝があると聞いていた奥匹見峡方面を行くことにした。

  

 道川小学校の近くに道の駅ができたので、そこに車をおき、そこからMTBでスタート。このスタート地点のすぐ横に見える川からして、もうすでに美しい。191スキー場へ続く国道191号線を上る。川よりも少し上を走っているため、橋があるところで、川の様子を確認する。水量は少し減ってきているが、やはり綺麗。辺りの田んぼには猪や熊をよけるための電気保護柵がはってある。

   

 川の底に大きな岩があり、その岩の上を水がするすると通り抜けるようなところもがあるが、そういうところの岩は水の道にそってくぼんでいるかのよう。長年の水の流れでそうなったのか、くぼんでいるからそこに水が流れたのか・・・。
 ここら辺りでは結構みかけるのだが、昔ながらの茅葺屋根の形状で上にトタンかなにかの屋根を乗せている家、中はどうなっているのだろうか?山里の雰囲気に合う家の形状だ。

  

そうこうするうちに、奥匹見峡という看板があるところに到着。思ったよりも早かった。ここから山道に入っていく。 

   

 まだ、紅葉には早いけれど、山の景色はとても綺麗。マイナスイオンたっぷりの森林浴。駐車場が見えてきた。ここまでは、車で上れるのだが、その横に看板が・・・「熊が出没します」まあ、なんとストレートな。「熊が出ることがあります」、とか何とかではなく、「熊が出没します」と断定的に書いているこの看板を見て、少々びびる。
 その駐車場をすぎると、未舗装の道路へと入っていく。MTBの出番だ。どこまで、このMTBで進むことができるか楽しみだった。

    

 滝を見ての帰りだろうと、思うが、老夫婦とすれちがう。MTBで登っている私を見て、ちょっとびっくりした表情に見えた。そこから少し進むと、り、ついには石がごろころした登山道のようなところに来た。さすがにMTBはそこであきらめ、後は徒歩で進む。裏匹見峡には大きな滝があると聞いていたので、是非その滝を見たいと思ったのだ。

    

 しかし、一人で山道を歩くというのはやはりこの時期、熊が一番怖い。いつものように大きな声で歌を歌いながら進む。途中、下山途中の登山者の鈴の音が聞こえてきた。結構、遠くから聞こえてくるので、熊よけに鈴がいいというのは本当だろう。
「滝の水量はどうでしたか?熊はいませんでしたか?」
と聞きはしたものの、いなかったから、こうして無事下山できたんだろ!と心の中で自分につっこみを入れる。
「熊はいなかったし、水も結構いい感じだったよ」
という返事。安心して先へ進む。

   

   

 途中、黒い岩肌の中に白い人間の顔に見える部分があった。お〜神秘的というか、私がびびりというか、まあ、とにかくそんなふうに見えたのだ。
 いろいろな名まえがつけられた箇所がある。「飛渡り」「魚切」「小竜頭」「姫滝」「鎧滝」「夫婦滝」「大竜頭」などなど。
 自然の力はすごいというか、偉大というか、大きな岩の上に木がしっかりと育っているところがあった。岩の中には根がはれないはずなので、表面に根をはって生きているのだ。すごい。

   

 「小竜頭」に来た。ここは登山道からは見えなかったので、少し滝の方向に進むと、慰霊碑のようなものがあり、その先に滝が見えてくる。ここの滝も結構立派だった。

   

 休憩所があったり、ところどころベンチがあったりと、手が行き届いている部分もある反面、自然を満喫する部分には手を入れていないというか、ほったらかしのようなところもあり、それがまたいい感じなのだ。「姫滝」も名前のとおり、かわいらしい滝だった。

  

 途中、道なのか、どうなのかよくわからないところを進む箇所があったが、直接赤いペンキで岩に矢印が書いてあり、迷わずに行くことができた。名前があるのか、ないのかよくわからないが、いい感じの滝もたくさんあった。

    

 谷川のせせらぎではなく、明らかに滝の音とわかる音が聞こえてきた。「大竜頭」がすぐそこまで来ている。狭い鉄製の階段を上るところに、「蛇の穴」というところが・・・なるほど、暗くてよく見えなかったが奥が深かそうな穴があった。そして、その近くに「夫婦木」なる木が・・・。不思議なことに2本の木が上で一つにつながっているのだ。以前、高津に連理松があったが、それを思い出した。

  

 そして、そこを過ぎ、登山道を更に登ると突然、眼前に「大竜頭」が姿を現す。これが、すごい迫力。落差が53メートルあるといわれている。感動ものだ。ここで、しばし休憩。いつまでも見ていたい感じだ。何枚も何枚もデジカメで写真を撮る。いくら撮っても撮り足らないような感覚になる。

     

 ここから先にもまぼろしの滝などがあるそうだが、入山禁止になっていた。素人が登るのは相当危険らしい。
 紅葉シーズンに是非家族でもう一度この「大竜頭」の滝まで登ってみたいと感じた。
 『高津川を上る』にしては短い距離ではあるが、この滝を見たことでもう満足。今日はここまでということにした。
 う〜んそれにしても近くに、こんなに迫力ある滝があるとは・・・。「是非お勧め!」 

 走行距離 6.39km
 最高速度 時速45.1km 
















『高津川を上る』