G城崎〜綾部 2003.8.3 『城崎〜京都@』
昨夜準備をしてから家を出発したため、夕方の予定が午後8時すぎになってしまった。ちょうどその時間には高津川では水郷祭がある。その花火大会を見ることができないのが、心残りだったが、「つぎはぎ日本一周」を優先させることにした。しかし、幸運の女神が・・・なんと、浜田の町でも花火大会が開催されていた。途中で車を止め、数分間だったが、花火を堪能した。やっぱり花火はいい。 そんなこんなで、予想以上に時間がかかりホテルに泊まることを止め、仮眠を繰り返しながら車で城崎まで行くことにした。松江、米子と進むまではよかったが、赤碕までくると(1時半ぐらい)、さすがに強烈な睡魔が・・・・これには勝てず、ポート赤碕という道の駅に駐車して、そこでじっくり寝ることにした。幸い熱帯夜というほどでもなく、車の中でも寝ることができた。ここの道の駅にはポプラが入っていて、24時間営業なので、とても便利。夜中に目が覚めたときに、ソフトクリームを食べるという普通ではなかなかできないこともできた。
じっくり寝るといっても、朝には城崎に行きたいという気持ちから朝5時過ぎには起きて東に向かって出発した。倉吉、鳥取、余部と過ぎて行くと、改めてよくここを自転車で通ったなあと自分のことながら感心した。特に、余部の前後の峠や最後の鋳物師戻峠はすさまじく、こんな峠を自転車をこいで行った自分をほめてやりたくなるほどだった。
結局、城崎に到着したのが、7時半ごろだった。そこで、駐車できるところがないか、町を探し回ったが、なかなか適当なところがなかったが、川を挟んで対岸に空き地があり、そこに止めることにした。
いよいよ城崎をスタート。時計は8時18分を示していた。
最初に城崎駅へ。『つぎはぎ日本一周』では、駅からスタートというのがなんとなくぴったりくる。さて、県道9号の久美浜までショートカットしている道を選択。ここも峠が2つある。飯谷峠、三原峠である。前回の鋳物師戻峠に比べるとそれほどのきつさは感じることなく峠をクリア。三原峠は県境にも重なっていた。ついに京都府に入る。「京都府まできたのか〜」とうれしくなる。そこから下り。自転車は、この下りが気持ちいい。これがあるから上っていけるという側面もある。マラソンをしている安部先生から「マラソンは上りは当然きついが、下りも膝にきてきつい」という話を聞いたが、自転車は下りは本当に楽で気持ちいい。時速50キロ以上はすぐに出る。ちなみにこのツーリングで最高時速は時速63キロだった。
下ったところで、久美浜湾が見えてきた。なにやらにぎやかな雰囲気が。ドラゴンカヌー選手権大会というものをやっていた。この雰囲気にさそわれて、会場に潜入。たくさんの人出でにぎわっていた。夏本番って感じでいい。
その後、国道312号線を通って、今日の大きな目的地、『天橋立』に向かった。』峠に比治山トンネルがあったが、そこの歩道はちょっとした道路ほどの広さがあった。このくらい広いとトンネルは本当にありがたい。自転車に乗っていて何が恐いかというと、歩道のないトンネルである。追突されないように自衛するしか方法はない。そのためには押して歩くか、反射材や、ブラッシングライトなどで、後方の車に自分の存在をアピールする。私は、ブラッシングライトを点滅させ、後方へアピールという方法をとっている。それでも、真横を大型トラックでも通ると、すいこまれそうで恐い。
このトンネルを通ると下りである。峰山、大宮と町を通り抜けて行く。少し行くと『天橋立(文珠)4キロ↑ 天橋立(傘松)←6キロ』という表示板が見えてきた。どちらに行くか迷ったが、天橋立の中を原付までなら通ることができると聞いていたので、向こう側の傘松に行くことにした。そこから6キロ進み天橋立に到着。ロープーウェイがありそれに乗って展望台へ行こうと思ったら、その横に小道があった。売店の人にここから歩いて展望台まで行けるか聞いたら、行けるという返事。せっかくここまで、自転車できたのだから、展望台にも歩いていくことに決定。しかし、これが疲れた足には結構きた。上り切ったところに展望台があったが、ロープーウェイの到着点よりも何段か高いところに出た。これが正解。あれだけいた人は、到着店の展望台までで、ここまではほとんど上がってこない。少ない人数でのんびりと天橋立を堪能することができた。
天橋立は、日本三景に数えられているだけあって、とても美しい。苦労してここまできたかいがあった。
しかし、なぜこのようなものができたのかとても不思議だった。
また覗きもやってみたが、同じ景色のはずなのになんか不思議な感じがした。恥ずかしかったが、やってみるものだなあと思った。上ってきたご褒美に展望台の売店に売っていたソフトクリームを食べ、休憩。
展望台を後にして、今度は天橋立そのものの中を行く。意外にも中の道は舗装されておらず、砂利道だった。これがなにか新鮮で大切にしているという印象を受けうれしかった。また、その道は聞いていた通り自動車は通ることができないようになっていて、ゆったりゆったり進むことができた。ずっと昔からこの風景は変らないのだろう。海水浴場も松林に平行してあり、人々は自転車か、原付、徒歩でこの海岸にやってきて海水浴を楽しんでいるのである。
この道を進んでいると、途中立派な松の木があった。思わずパチリ。
後で分かったことなのであるが、この道には、磯清水という名水があるそうで、海の中の一本道なのに、真水が出る不思議な場所があるそうで、ここを見逃したのは悔やまれる。3.6キロの松並木の中の道を通り、傘松の対岸の展望台へと行く。しかし、ここはロープーウェイでしか上ることができないということでパスをして先へ急ぐことにした。宮津の町を進んでいると、歩道のど真ん中に立派な木が・・・。近づいて説明を読むと「たもの木」だそうで、樹齢300年という古木だった。宮津城の二の丸の東北の端にあったものだそうだ。国道の拡張工事、木の下の水道の工事などで何度も危機があったそうであるが、そのたびに関係者の努力で守られてきた木ということだった。う〜ん実に立派な木だ。
栗田トンネルを抜け、由良川沿いの道を行く。由良川には鉄道の橋は河口近くにあったが、車が通れる橋は随分上らないとなかった。河口付近に橋があると便利そうなのにと思いながら進む。最初の橋、八雲橋を通る。
ついに『舞鶴』へ。ここで、いろいろな記念館などに入って観光がしたかったのであるが、午後4時には受付終了のところが多く、入れそうな場所が無かった。せっかく舞鶴まできて、記念館に入れないのは残念ではあったが、仕方が無い。東舞鶴にはいかず、明日できるだけ、京都観光の時間をとるために、先へ進むことにした。目的地は綾部。27号線をひたす南下する。この道は上りではあったが、歩道が整備されていて、非常に快適に進むことができた。途中、車の渋滞があり、車を抜いて横をすいすいと進む。これがなんと気持ちのいいこと。100キロ以上こいできたので、肉体的にもそうとう疲れているはずであったが、車を抜かすこの快感のため、疲れを感じることなくどんどん進むことができた。都会人の自転車通勤族は、この快感を毎朝、毎夕味わっているであろう。交通弱者の自転車が唯一勝利する時なのかもしれない。
午後6時30分ごろ綾部に到着。ここでも安いビジネスホテルを探したが、見つからず、仕方なく素泊まり5400円のビジネスホテルにした。松江のありがたさを他の地に来て感じた。
明日は、いよいよ京都へ。楽しみである。
本日の走行距離 『つぎはぎ日本一周』で最高の 121.8キロメートル。
『つぎはぎ日本一周』