H綾部〜京都 2003.8.4 『城崎〜京都A』
 素泊まりの強み、朝食は途中のコンビニででもとることにしてやや早目の6時48分に出発。今日はなんとしても京都の観光をしたいのだ。綾部から国道27号線を通って山峡の道を進む。ここらあたりの景色は山と川の雰囲気がとてもいい。また、山の中を通っているだけあって、橋も多い。相当高いところを通っている。余部鉄橋に近い高さの鉄道もあった。

ホテルの前 

 また、歩道もきちんと作ってありスムーズに進む。
 『つぎはぎ日本一周』をしようと決めてから購入した小さいバックミラー(写真)であるが、これが結構重宝した。最初は小さすぎて慣れずにあまり意味をなさないように思えたが、実際使ってみると、後ろから車が来る程度なら確認することができ、不意に車が横を通るという不安はなくなった。いちいち後ろを振り向いてバランスを崩すこともなく、視線だけで確認できることもうれしい。ただ、大きく右に進むときなどはやはり、用心のために振り向いている。この大きさだと、輪行するときにも邪魔になることがなく、つけたままできる。また、とめ方もゴムのバンドなので、簡単に向きを変えることやはずすこともできる。ただ、輪行をしないのなら、もう少し大きなバックミラーをつける方が無難だとは思う。

ミニバックミラー    

 美しい景色の中快適に進む。ただ、この日はとても暑く、大量の汗をかきながら27号線を上っていく。夏のツーリングには不可欠な水分。欠かさないようにコンビニや自動販売機で補給しながらボトルホルダーにはいつもあるようにしていた。これがないと夏は死んでしまうかも・・・。普段はあまりお茶は買わないのであるが、ツーリングの時はもっぱらこれ。甘いと逆に喉が渇いてしまうのだ。今回は初めてミネラルウォーターも購入した。
 27号線も丹波町まで、ここからは9号線になる。観音峠で二つのトンネルが見えてきた。昔のトンネルと、現在のトンネルである。昔の方を歩行者・自転車専用として現在も使用している。自動車が来ないトンネルを悠々と進む。気持ちいい。

 

 この後は、ただひたすら京都を目指して9号線を南下。昨年職員旅行で保津川下りをした亀岡も11時前には通り過ぎる。いよいよ京都に近くなる。
 昼食をファミリーレストランでとり、京都に入る。そこで、ガイドマップを見てどこを観光するかのだいたいの目星をつける。いつぐらいに京都に入れるかで観光ルートも大きく変るので、こういう無計画な観光になってしまう。しかし、清水寺にはなんとしても行きたい。他にもたくさん行きたいところはあるが、時間の関係上、そんなには行けないので、清水寺から近い観光スポットを見て歩く、いや見てこぐことにした。
 とりあえずファミレスを出て、清水寺方面に進む。鴨川沿いの店の雰囲気がいい。

鴨川沿いでぱちり 人・人・人

 清水寺は、山の斜面を利用しているはずなのであるが、行けども行けどもそれらしき山が無い。途中心配になって、人に聞いたら、この方向でいいという。そのまままっすぐ進んでいくと、やっとそれらしき山が・・・。清水寺の前の市営駐車場のところに自転車を置き、その後は徒歩で進む。さすが、この辺りまで来ると人・人・人。京都一の観光スポットだけはある。そんな中を歩いて進む。
 昨年、安田小学校の研修旅行の2日目にタクシーを貸切り、京都の観光をした時もそうであったが、京都の夏は本当に暑い。この日も、太陽の熱気と、地面からの熱で暑い。暑い。しかし、自転車は、平地を進んでいるときには、暑さはさほど感じない。風が熱さをやわらげてくれるのである。けれども一端止まると、じわっと汗がにじんでくる。自転車から降りリュックを背負ったまま、歩くととたんに汗が出てくる。清水寺までもじわっと汗をかきながら上っていった。韓国や中国からの観光客も多く、国際色豊か。さすが、京都。
 『清水の舞台から飛び降りるつもりで・・・』というが、その舞台に上がる。木造建築で、しかも徳川家光の時代にこのような規模のものをよく造ったなあと感心しながら景色を楽しむ。ここで、しばし休憩。京都に来たっていう実感がわいてくる。(以前も来たことがあるのであるが、今回は、何か感覚が違う・・・やはり、自分の足で来たからだろうか)

 舞台から下に下りて行くと、そこには清水の名前の所以でもある、名水『音羽霊水』がある。延命長寿・諸願成就のありがたい水なので、のどを潤した。ひしゃくを紫外線で殺菌する装置があった。驚き。
 その後、再び自転車に乗り、北上。次の目的地は『八坂神社』である。小道を進んでいると立派な塔が・・・この塔は『八坂の塔』(法願寺)1440年に再興されたものらしい。時代のスケールが違う。やはり京都。こんな感じで国宝級のものがいたるところにあるのであろう。2〜3時間で観光しようということ自体無理な話なのだろう。何日かじっくりじっくり回ったら、もっと面白いだろうと思う。歴史もしっかり勉強せねば・・・。
 さて、次の目的地八坂神社。スサノオノミコトなどが祭られている神社で全国各地に分社が3000あるというすごい神社だそうである。

八坂の塔 八坂神社 八坂神社2

 続いてガイドマップを見てみると、近くに知恩院がある。早速行ってみることに。知恩院は浄土宗の開祖法然上人の没後、恩に報いるために建てたのが始まりということだ。現在の建物は徳川家が整備したというものだそうである。う〜ん重ね重ね、歴史の勉強をせねば。三門に行き、記念撮影。この門は木造建築の門としては日本一の大きさだそうでだ威厳がある。
 そのまま、知恩院の前の道を北上していくと、大きな鳥居が・・。平安神宮である。もとは、遷都1100年を記念して明治28年にパビリオンとして建てられたものだそうである。しかし、京都の地にありながら、他の歴史ある建物にもひけをとらないだけのとても立派なつくりになっている。

知恩院三門 平安神宮 平安神宮の前で 平安神宮

  このぐらいまでかなあと思っていたが、もう少し時間がありそうなので、この方向で有名な観光名所は・・・そうだ。銀閣寺がある。ということで、やや足をのばし、銀閣寺に行くことにした。
  銀閣寺は、足利義政が金閣寺にならって建てさせたものというのは歴史で教えるので知っているが、正式名称は『慈照寺じしょうじ』というそうである。何度か来たことがあるが、やはり、落ち着いた感じがとてもいい。庭(銀沙灘・向月台)の感じともマッチしている。

緑の壁の雰囲気がいい銀閣寺銀閣寺と銀沙灘・向月台

 銀閣寺を後にしたのが15時50分。城崎行の『きのさき5号』が京都を出るのが17時25分である。やはり、もうこれ以上観光をする余裕はないので、駅に向かうことにした。随分北まで来たので、駅までどのくらいかかるか、不安を感じながら進む。行っ ても行っても京都駅のシンボルである京都タワーが見えてこない。あせったが、結局16時27分に京都駅に着いた。見えてこないというのは、不安になり、時間までも随分たったように感じたが、実際は、40分程度だったのだ。
 この後、急いで自転車を分解し、輪行バックに入れる。どこで、その作業をやろうか迷ったが、もう時間がないので、駅のすぐ横の人通りはあるが、人の邪魔にならない箇所があったので、やや目立つがそこでした。手は油にまみれで自転車を分解し、輪行バックに収納した。16時48分ぐらいに構内に入った。輪行のやり方もだいぶ手際よくなってきた。
 京都駅は、以前に比べとても立派になった。遷都1200年を記念して平成9年にオープンしたそうであるが、すごいスケールの駅である。

京都駅2 京都駅

 今までの輪行では普通列車を使っていたが、遠くなるにしたがって、そうも言っておれなくなって、今回初めて特急列車を使った。もちろん自由席。問題は特急列車は区画がきっちりとしていて輪行バックを置く場所が確保できるかどうか?ということだ。一番いいのは、最後尾の座席と壁の間。次にいいのは最前列。どちらかに入れられることを祈りながら『きのさき5号』の自由席に乗り込む。最後尾の座席に人が座ってしまったが、その後ろの空間には何も荷物を置いていなかったので、輪行バックだけ、そこに置かせてもらった。ラッキー。ワンタッチテープでバックをしっかり固定して、自分は他の席に座る。この場所なら安心である。

輪行バックベストポジション

 今回のツーリングで、お世話になった飲み物2つ紹介。前にも書いたが、お茶。特に今回は『まろ茶』という緑茶を何本も購入。なぜか、これが体にぴったりきた。もう一つは、疲れたときにエネルギー補給にもなったと思われるサントリーのGokuriというグレープフルーツジュース。この酸味とジューシーさで、飲んでとてもさわやかな感じがして好んで購入。合計3本も飲んだ。(2日間で)

お世話になった飲み物

 19時49分に城崎に到着。さて、帰るか・・・と思って駅を出ると、なんと夏祭り。歩行者天国となっていた。昼にしか通ったことがなかったことと、この雰囲気に呑まれて、迷ってしまい車を置いていたところまでなかなかいくことができなかった。30分近く歩行者天国の道を行ったり来たりして、やっと車にたどりついた。

夏祭り歩行者天国

 歩行者天国のために車が入れず、鋳物師戻峠を通ることができなかったので、海岸線を通った。
 やはり、ここも、そうとう高い場所を通っているようである。益田で見るイカ釣り船の漁火は横一列に光っている感じであるが、ここの漁火は上下左右、いろいろなところにある感じだった。視点が上からだと、いろいろなところに見えるわけである。こうして、城崎から再びポート赤碕まで行き、そこで仮眠をした。その後、5時すぎに松江にむかい、次の夏休みエンジョイツアー隠岐釣行に備えたのであった。

上下左右の漁火

  京都まで、『つぎはぎ日本一周』は来たわけであるが、この先は東に進むことは少し休憩にして、次回からは山陽、九州、四国方面を計画していきたいと思う。

 本日の走行距離。101.3キロメートル



















『つぎはぎ日本一周』