『福山〜東岡山』
2006.6.5
 日曜日に学校のミニオリンピックだったので、月曜日は代休。こういう日はやはり『つぎはぎ日本一周』だ。
 どんどんスタート地点が遠くなっていくので、仕方がないことなのだが、今回も前日の夜に家を出発。戸河内ICに入り、福山東ICで出る予定だ。これだと、136キロぐらいになり、ETCの通勤割引が使えない。通勤割引は半額になるので、これを利用できないのはとても残念だ。そこで、なんとか利用できないか、運転しながら考えていた。深夜割引の30%引きと、通勤割引の50%引きの両方を利用する方法を思いついた。戸河内から広島まででいったん出る。この時間帯は深夜割引を活用。そして、すぐに同じ広島ICから入って福山サービスエリアで朝になるまで休み、通勤割引の時間帯に東福山ICで出るという方法だ。こうすることで、3450円のところを2200円ですむ。ETCの割引制度に感謝。
 夜はいつものように車で寝た。今まで夜とは言え外からの視線がどうも気になっていたので、今回はフロントガラスと側面のガラスに目隠し代わりにサンシェードをつけた。これが快適。安心して寝ることができた。6月ではあるが、結構気温が下がり、もしものためにいつも積んでいるシュラフを利用した。

  

 朝6時30分ごろに目が覚めた。福山駅へと向かう。前回のゴール地点で今回のスタート地点だ。いつも悩むのが駐車場。丸1日駐車することになるので料金が馬鹿にならないのだ。少しでも安いところを探そうと、探し回った。結局40分100円の駐車場があったので、そこに決め、ビアンキを取り出し、スタート。最初に向かったのは駅。ここで、写真を撮り福山城へ向かった。福山城は駅のすぐ近くにある。品のある城だった。月曜日なので、お休みで中へは入れなかったが、周りをぐるっと一周して雰囲気を味わった。

  

   

 次に向かったのは福山自動車時計博物館。駅から600メートルぐらいのところにあるということで、行ってみた。博物館関係は月曜日が休みのところが多いのだが、ここは開いていた。建物の外にも歴史がありそうな自動車がどん!と置いてあった。中に入ると、時計や自動車が所狭しと並べられていた。よくみると、相当すごいものがある。自動車マニアの人ならよだれが出るのでは・・・。
 初期のフォードや、昭和10年製のダットサンあり、普通なら遠目から見ることしか許されないような歴史的な車であるが、この博物館は全て触ってもいいし、なんと、乗ってもいいというのだ!。そして写真に撮ってもいいとのこと。お〜なんと、寛大な!早速、いろいろと乗ってみたのだが、ものすごく狭い。今の車のポジションとは全然違う。
 ここの車は、いろいろな映画にも使用されているということだった。先日お亡くなりになられた今村昌平監督の「黒い雨」でも使われていたそうだ。
 館内は、車の他にもいろいろと興味深いものもあった。その中にひっそりと、アメリカから初めて輸入された自転車というものもあった。
 外に出ると、コイン駐車場が。1時間100円だが、5時間以上は500円で1日停めていてもその値段という駐車場があった。せこいようではあるが、最初に停めた駐車場よりも随分安いので、駐車場の変更を決定。一度駅前の駐車場にもどって、再びここにきて駐車した。節約、節約。

    

  

 博物館を出て、2号線を東に向かって進む。車道で行くか、歩道で行くか迷うところだが、段差のない結構広い自転車通行可の歩道が続いていたので、そちらを行く。街中の道というのは車の通りも多いし、なんとなくざわざわしていて(感覚的に)あまり好きではないのであるが、今日のルートはほぼ平坦な道でもあり、広い歩道だったので割りと快適に進むことができた。でも、やっぱり郊外の道が好きなのだ。無心になれるからかな?
 さて、街中の道とは言え、ところどころで、はっとする景色がある。そんなところで、写真を撮りながら進む。
 笠岡を通る。この辺りはカブトガニで有名なところ。カブトガニ博物館が2号線から右折して3キロのところにあるとの標識があった。折角なので、行ってみようと思っていたが、月曜日なので、休みの可能性もある。迷っていると、近くに本屋が見えた。そこに行って、岡山のガイドブックを立ち読みすると、あった、あった。カブトガニ博物館は月曜が休館という案内が載っていた。入れないのでは意味がないので、今回はそのまま倉敷へ向け2号線を通ることにした。

   

 途中のスーパーで弁当を購入し、ぽかぽか陽気の中、野外で食べる。この『つぎはぎ日本一周』を始めた頃は弁当を食べるところを探すのに結構苦労したが、最近はどこでも平気になりつつある。ワイルドになってきたってことか。今回は駐車場の角の桜の木の下。

 

 倉敷駅についた。倉敷は江戸時代天領として栄えたところ、美観地区を中心に昔の面影が色濃く残っている。平日ということもあり、人通りはそれほどでもない。その分ゆったりと観光できた。まあ、大原美術館は月曜日は休館ということで入れなかったが、街の雰囲気は充分に堪能できた。かわいい自転車タクシーなんかも通っていたり、外国人がいたりと、歴史の街というよりも観光の街という感じも・・・・。
 以前、何かのテレビでやっていたが、この街はライトアップにも力を入れていて、ライトアップの専門家の方にコーディネートしてもらっているそうだ。一度は夜の美観地区も見てみたい。きっと綺麗なのだろうなあ。

    

    

 以前にも何回か来たことがあったが、今日は初めて裏通りも行ってみた。こちらの雰囲気は観光地ではあるが、まだ、生活臭もありどちらかというと、こちらが私好み。いずれにしても歴史を感じさせるこの街は、とっても素敵な所だ。

    

 倉敷駅の北側にはチボリ公園がある。以前1度来たことがあるが、とても綺麗なところだった。どうも、最近は経営状態はあまりよくないということを聞いている。休みではなかったが、駐車場はがらがらだった。ちょっと心配。

 倉敷駅から、線路沿いを通っている県道162号線を東に進む。この辺りは歩道がしっかりある場所と、そうでない場所があったので、その都度考えながら進んだ。途中、車道を進む時間帯の時に、車はラッシュになっていたので、その横をすいすいと進む。これが、とても気持ちいい。
 川崎医大のところには救急医療用だろう、ヘリコプターがあった。先日、養老先生が講演の中で中山間地域の交通網を整備するということは、実は救急医療が迅速に行えるということが一番大切で、そのためにはヘリコプターがすぐに行けるようにすべきだ、と言っていた。それが整備されると、確かに生活の安心感も随分違うだろうと思う。費用も、ヘリポートのようなものを作るだけなので、高速道を通すよりも、随分と安くできるだろうと思う。

 岡山市内に入る。岡山ではやはり、岡山城と、後楽園に行こうと思っていた。この二つはすぐ近くにある。まず最初に岡山城。ここは1597年に宇喜田秀家が築城し昭和9年に国宝指定されるという歴史のあるものだったのだが、昭和20年の市街地空襲により焼失したそうだ。昭和41年に焼失前と全く同じような外観になるよう天守閣が復元されたというもの。
 午前中に行った福山城は白を基調とした外観で品格があったが、ここ岡山城は黒を基調とした外観で威圧感があり、攻撃的な印象だ。幸いここは休みではなかったので、城の中へ入ることができた。城の中は、武具などが展示されていた。

    

 旭川にかかる月見橋わたったところが後楽園。あまりにも有名なので、今更説明の必要もないと思うが、日本三大名園の一つである。中はやはりとても綺麗。バックには岡山城が見えるところもいい感じだ。売店で白桃ソフトというものが売っていたので食べた。ちょっと甘すぎる感じもしたが、おいしかった。
 また、途中の売店のおばちゃんが、売り方が上手というか、たくみというか・・・「試食だけでもいいですよ!どうぞ食べてください!」と吉備だんごを勧められた。本当に試食だけのつもりだったが、すかさず、「ここだけでしか買えない他のとは違う団子ですよ」「地元の人もわざわざここまで買いに来ますよ」「お一ついかがですか」とそのタイミングといい、売り文句といいリズムといい・・・。普段、この『つぎはぎ日本一周』の自転車で移動中にはお土産を買わないことにしているのであるが、(荷物になるので、いつもは帰りのサービスエリアで購入)そのことを忘れ、ついつい2つも買ってしまった。おばちゃん。まいりました。

    

私が2台目のデジカメ、オリンパスのC-2Zを購入したとき、インターネット検索でたどりついたパパールの雑記帳というホームページ(C-2Zで撮影した画像を日記にしてUPしていた)がある。作者の方のホームグラウンドとして、ここ後楽園や岡山城がよく出てきていた。そのため、この場所に来て、なんだか懐かしい感じさえもった。現在もその方は一眼レフのデジカメに変わってはいるが、本格的な写真をUPしている。一方私はC-2Zから、もっとコンパクトなU-20というデジカメに変わっている。このU-20は確かにそんなに画質はよくないが、200万画素あり、非常にコンパクトなので、いつも持ち歩いている。特に『つぎはぎ日本一周』には重宝している。実は、このU-20はカメラ店で中古として1万2千円ぐらいで売っていたもの。それを今まで使用した3台のデジカメの中では一番長く使用している。不思議なものだ。(ただ、最近ときどき調子が悪くなっている・・・そろそろ買い替えか?)
   
 『つぎはぎ日本一周』ではここ!という景色のところでは自分撮りをしている。腕をいっぱいに伸ばして、自分が角にくるようにして写真を撮るのだ。デジカメなので、ちゃんと撮れたかその都度確認もでき、便利。失敗してもおしくないし、だめならすぐに消去もできる。そんな撮り方をしていると、時々「写真を撮ってあげましょうか」と親切に声をかけてくれる人がいる。ここ後楽園でも、おじさんが声をかけてくださった。感謝。
 後楽園を出て、次の目的地は備前焼きで有名な伊部だ。しかし、もう午後4時を過ぎていた。明日のこともあるし、本日はここまでとした。ただ、少しでも東に足を伸ばしたいということと、駐車がしやすいだろうということで、岡山駅をさけ、2つ進んだ東岡山という駅まで行くことにした。
 ここは、1日駐車しても600円という駐車場が駅のすぐ横にあった。次回はこの駐車場を利用しよう。
 ここの近くに女子高があったのだろう。ちょうど通学時間と重なってたくさんの女子高生と電車で一緒なった。でかい荷物(輪行バック)をもったおじさんがそんな中にいるのである。まあ、ぎゅうぎゅうのラッシュというわけではなかったが、迷惑なおっさんだなあとは思われていたかも・・。 
 岡山駅で乗り換えた電車には今度は違った高校だろう、男女がほぼ同じ人数ぐらい乗っていた。座っている男子はあっちでもこっちでもカードゲームをしていた。女子の中には試験勉強をしている子も多数。男子諸君!がんばれ!  

   

 結局、岡山で乗り換えをして福山までもどったが、通学ラッシュで座ることができなかった。帰りの電車でうとうとするのが、またこの『つぎはぎ日本一周』ではお気に入りの時間なのだが、それができずに残念だった。
 帰りも行きと同じように高速の通勤割引を使うため、一度広島でおり、そこで再び入って戸河内まで行った。帰りは深夜割引は使えなかったので、2550円だった。
走行距離 86.31キロ
平均速度 19.8キロ
最高速度 45.4キロ
費用 高速代 戸河内〜福山東 往路 2200円 復路 2550円
    電車代 東岡山〜福山 1110円
    福山自動車時計博物館入館料 900円
    岡山城・後楽園入場料 520円
    駐車料金 200円+500円

   














『つぎはぎ日本一周』